レッスン12
<アンサンブルの楽しみ(二台のピアノ)>

前回は連弾についてでしたが、ピアノ二台のアンサンブルはスケールの大きな演奏を楽しめます。

ピアノ二台のために作曲された良い曲もたくさんあります。

連弾の場合は、前回書いたように初心者の練習にとても役立ちます。

連弾と違ってピアノを二台使うと、音域の広い曲を片手ずつ練習したい時など曲全体を聴くことができます。これはアンサンブルとは言いませんが。

二台のピアノのアンサンブルは中程度になった子どもにとって、とても楽しみな演奏形態ではないかと思います。

ピアノを一台ずつ使うので響きの大きさとともに、アンサンブルをしている実感が持てると思います。

でも音楽家の中にはピアノという同じ楽器の、同じ音質でのアンサンブルって意味があるのかと批判的な声もあります。

ピアノ一台分の音域を一人で弾くので、二台分で作曲された曲をどう弾くのか演奏者の力量が要求されます。

演奏会で二台のピアノがプログラムに入っている時、演奏者は楽しそうだけど聴いているほうは散漫な気持ちになることがあります。

二台のピアノに対する批判的な声はこれも原因の一つかもしれません。

弦楽器、管楽器、打楽器なども無伴奏やそれ一台での演奏もありますが、ピアノは一台で音楽が成り立ってしまいます。

演奏者は初心者であろうと一人で音楽全体を背負うことになります。これをしんどいと感じることも多い楽器です。

一人で頑張って練習したご褒美として、二台のピアノを使った練習や二台のピアノのために作曲された曲を発表会などで弾くのは、ピアノを楽しむための一つの方法です。

次回、レッスン13<歌とともに>は8月29日更新予定です。

これまでのレッスンはメニュー【ピアノを楽しむために】からご覧いただけます。

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